【3.具体像もない努力アピールって妙でした。】
ナビゲーターの丸幸 礼子です。
話は前回の続きとなります。
努力のはなしでした。この話は最初は前回、2回目は今回と続きのものになっています。(そんな挑戦をしてみました。流れを知られたい方は、宜しければ1回目を確認されて下さい。)
さて、努力の話となります。『何を努力しているか?』。多分、ここが相手(読み手)に伝わらないと、私のように現場を知っている側で、そして冷めた人間には、このメッセージだけでは、実際の所、何も響かないでしょう。言い方を変えれば、受け止める物が(得られ)ない。そんな捉え方を私はします。
そこを気づいたから、スキルアップの為に努力をしている。この言葉だけが(一人歩きのように)紹介される事、ここに私のように、違和感を覚える方が、いるのかも知れない。
そういえば、あの時、院長は確か、こんな言葉を添えていました。”努力の幅が多岐に渡る場合、結構大変だと思うよ。”
彼の表現に対し、その時、何かを感じたのでしょう。私は何気に、問いかけた事を思い出します。
「院長は、結構、努力されているじゃないですか。」
”そうだっけ?意識していないけれど”
「院長は、努力って好きですか?」
”嫌、大っ嫌い!面倒だもの。それに努力って言う意識はあまり持っていない。”
そうか、院長は努力って嫌いなんだ。
何か釈然としない中、話も締まらない事もあり、私は会話を終えようと思い始めた時、唐突に声をかけられた。
”俺、努力大っ嫌いだよ。でも、そこで止めると調子悪いから。今回は言葉を促すよ、いいかな?”
私は頷くと、更に彼は続ける。
この仕事に必要な事。これが解決していなければ、解決すべく”何かをしなければ行けない。そう思っているの。その作業を他人が見て、努力って言うなら、その評価に対し、何ら否定はしないよ。でも、努力って言う感覚では、一切何もしていないと思う。どちらかと言うと、努力って言うよりも、当たり前の感覚にしている。こんな感覚の表現の方が、しっくりと来ると思う。
そうか、院長って努力と言う感覚を、既に持っていない。それだけに過ぎないだけなのか。。。私はふと何かを思った。
「初めから、そんな感覚でしたか。」
”まさか、初めの感覚は嫌々よ。嫌々、それか、渋々始めた感じ。解決できなければ、クリニックが終わると思ってさ。それを努力って呼ぶ事に対して、思う訳。動機が動機だけに、努力なんて高尚な言葉を載せる事、これが、何か悲しくてね。これは、努力じゃない。必要だからやる。当たり前の事と自分に言い聞かせながら、ここまで、続けたって言う所かな。” 彼は、淡々と表現を続けた。
”そして、個人の受け止める感覚を、あたしは、別に否定はしない。今までの診療後に一人残って、調べ物をしたり、自分の身体を使って、患者の訴える意味を理解しようとした作業。この一連の行動を、君が努力と呼ぶ事。これを、一切否定しようとは思わないよね。”
「いつから、そんな風に他人から見て変わった事をしようと思ったのですか?」.
”変わった。まさか、変わったとは思わないよ.未だ、嫌々、渋々の感覚は変わらないし。唯、必要と言うか…。当たり前の事というのか。自分は根が無精だから、動機は未だに不純のまま。嫌々、渋々、擬音にすれば、あーあ。やれやれ。はぁ~。一切変わっていない。唯、国家試験を頂戴した側の義務感で、取り込んでいると言った所だと思う。この表現の方が、自然と思うけれど。。。”
そう言い残し、彼は自分の仕事に戻る。
そして、私は思ったと言うか、改めて気が付く。
そうか、私が何か引っかかると思った事。それは決して不思議ではない。あまりに漠然とフワッとした表現を目にしたから、単純に、どうなのだろう。そう思ったに過ぎないだけだった。
冷めた感覚を覚えるのも、変な話、当たり前とも言える。
妙な話です。
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丸幸 礼子
勉強会で院長が、一言。駄目だ、俺、田舎っぺになっている、と、叫びます。Myofascial pain syndromeって、考え方に変わって来ているのな。ある意味、分かり易く整理されてきているように感じるけれど、fasciaって語源、何処迄、歯科界が気が付いているか?ま、いいか。ここらも、少し整理と理解をしような。
身体が痛いと訴える患者に、彼が自分に対し行っていた行動は疑似に、自分にその痛みを転写する方法の模索だったようです。痛みの意味合いが、分からなくとも共感できれば、相手(患者)の訴える意味が分かるかもしれないよね。そんな動機でした。その試みは、ある時期を境に、ぴたりと止めたようです。理由を、私は知りません。理由を聞いても、教えてくれません。
あーあ。やれやれ。はぁ~。は、耐えられるけれど。うぅぅ(唸り)や、うぐぅ(悲鳴)は、流石に仕事が出来ないと、気が付いたからじゃないかな。
意味が分からない表現以外は、幾ら尋ねても返して貰えませんでした。